ニュース&コラム | 2020-09-15

アリババの投資先を5社紹介!独特の商習慣を持つ中国で事業を成功させるには?

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【アリババ投資企業】ビッグデータ・SQream Technologies

SQream Technologiesは、ビッグデータの管理・分析プラットフォームを提供する企業です。設立は2010年であり、アリババからの投資は2018年に行われました。

SQream Technologiesのプラットフォームは、ビッグデータの管理・分析用に、ゼロから構築されたものです。近年、ビッグデータの分析には、大量のデータを蓄積・分析できるHodoop(分散処理技術)が、世界中の企業で導入されています。しかし、Hodoopを活用したデータパイプラインは処理速度が遅くなりやすく、個別のデータを分析し、ピンポイントな洞察を得るのに手間がかかるインフラストラクチャです。

しかし、SQream Technologiesのデータパイプラインは専用に設計されたものであり、最悪の状況下でのデータ処理を想定してアルゴリズムを構築したものであるため、処理するデータが増えても常にスピーディな処理速度を保てます。

また、SQLやJava・Pythonといったポピュラーなプログラミング言語に対応し、最小限のコストと手間で、大規模なデータセットの取り込みから分析までを行うことが可能です。

アリババは、オンラインマーケットや無人スーパーなど、さまざまな形態での販売を行う企業であり、データ分析はニーズの見極めや商品の価格・在庫量を決めるうえで重要です。SQream Technologiesは、アリババの事業とマッチした企業といえます。また、データ分析の精度を高めていくことで、アリババはオンラインと実店舗、双方での膨大な消費者データを保有する企業となるでしょう。

SQream Technologies
主要拠点:アメリカ
設立:2010年
推定従業員数:51名
投資年月日:2018年5月30日
SQream Technologiesの詳細情報

【アリババ投資企業】オンライン動画・Vidooly

Vidoolyは、オンライン動画におけるコンサルティングやデータ分析を提供する企業です。設立は2014年であり、アリババからの投資は2018年に行われました。

Vidoolyのサービスでは、動画のカテゴリごとに視聴者が住む地域や性別など、さまざまな属性データの分析・統計を、AIを用いて提供しています。また、データに基づくコンテンツ戦略の策定や、動画クリエイター向けの情報の提供も行っています。

動画クリエイター向けの情報は、YouTubeで動画の検索性を高めるためのタグ設定や、動画アップロードに適した時間帯などの情報です。「良い動画を作る」ということだけを目的とするのではなく、「作った動画が視聴され、マーケティングにおいて有用なものとなる」ための情報を提供する、近年の動画マーケティングのツボを押さえたサービスといえるでしょう。

アリババは動画分野にも力を入れはじめており、2016年には同社の主要拠点である中国のビデオ共有サイト「YOUKU」を買収。さらに、「YOUKU」は2018年に、日本のフジテレビとパートナーシップを締結しています。

2019年のVidoolyへの投資を見ても、アリババが今後も動画分野に注力していくであろうことがわかります。

Vidooly
主要拠点:インド
設立:2014年
推定従業員数:101名
投資年月日:2019年2月7日
Vidoolyの詳細情報

【アリババ投資企業】グローバル物流・Xpressbees

Xpressbeesは、インドに主要拠点を置き、グローバルな物流を提供している企業です。設立は2015年であり、アリババからの投資は2020年に行われました。

Xpressbeesへの投資に至るまでに、アリババとXpressbeesは3年近くの交渉を続けてきました。当時のアリババは、5年の月日と150億$の費用をかけて、グローバルな物流ネットワークを築く計画をスタートした段階であり、Xpressbeesへの投資成功はアリババにとっての快挙といえるでしょう。

Xpressbeesは、ECの物流において豊富なノウハウとテクノロジーを有する企業です。また、インド国内だけでなく、国境を越えたグローバルな物流ネットワークも保有しています。1日当たりの輸送数は150万以上、52以上の空港と繋がりを持ち、1,400以上の都市に物流ネットワークを構築しています。

国境を越えた物流においても、国内での物流と変わらない配送品質であり、顧客のニーズに合わせたオーダーメイドなサービス提供も可能です。オンライン・実店舗の双方で、さまざまな商品を販売するアリババにとって、高品質で大規模な物流ネットワークは、非常に重要といえるでしょう。

Xpressbees
主要拠点:インド
設立:2015年
推定従業員数:10,000名
投資年月日:2020年1月3日
Xpressbeesの詳細情報

【アリババ投資企業】食品販売・TianXianPei

TianXianPeiは、中国に主要拠点を置く、生鮮食品の小売・配送を行う企業です。設立は2016年であり、アリババからの投資は2019年に行われました。

TianXianPeiの注目すべきは、乳製品に特化した小売・配送を行っていることと、テクノロジーを活用した注文方法です。TianXianPeiが販売している主な商品は、厳選された牛乳とヨーグルトです。野菜や生肉などの生鮮食品の販売はなく、あくまで乳製品に特化した事業を展開しています。

中国では2008年に、大手乳製品メーカーの販売する製品に化学物質のメラミンが混入し、乳児が被害を受けた「メラミン事件」が発生しました。メラミン事件以降、中国では乳製品の安さや量よりも、品質が重視されるようになり、乳業に関わるさまざまな企業が影響を受けました。

TianXianPeiでは、乳製品の注文はオンラインプラットフォームから行い、鮮度を保ったまま配送されます。配送された乳製品を直接受け取る必要はなく、配送先近くの専用冷蔵庫に入れられ、好きなタイミングでの受け取りが可能です。また、TianXianPeiの配送スタッフは、乳製品を新鮮なまま配送するための専門トレーニングを受けているので、消費者は安心して配送された乳製品を利用できます。

TianXianPeiは2020年現在、中国の乳製品に関わる賞を2つ、影響力のある製品を開発・提供していると認められた企業に贈られる賞を1つ獲得しています。TianXianPeiの販売モデルは、テクノロジー面でのアリババの協力を受けて生み出されたものであり、さまざまな生鮮食品の販売も行うアリババにとって、重要な投資先の1つだといえるでしょう。

TianXianPei
主要拠点:中国
設立:2016年
推定従業員数:1名
投資年月日:2019年11月20日
TianXianPeiの詳細情報

【アリババ投資企業】モバイルコンテンツ・Qutoutiao Inc.

Qutoutiao Inc.は、中国でさまざまなコンテンツを提供する企業です。設立は2016年であり、アリババからの投資は2019年に行われました。

Qutoutiao Inc.が提供するのは、主にモバイルコンテンツです。中国通信社や新華通訊社など、中国の主要な通信社からの協力を受け、運営されています。

Qutoutiao Inc.は、協力通信社から集められた記事や短時間のビデオコンテンツを集約。2016年にリリースしたモバイルアプリケーション「Qutoutiao」内で、それぞれのユーザーに向けて集約したコンテンツをカスタマイズし、配信しています。月平均と日平均、それぞれのユーザー数において、中国第2位の地位を獲得している、有名企業です。

アプリケーションには独自のAIが搭載されており、ユーザーの行動や社会との関係に基づき、ユーザーごとのプロファイルを作成します。プロファイルはリアルタイムで最適化され続けるので、常にユーザーが興味のあるコンテンツを自動で選び、配信できます。

さらに、登録ユーザーは、新規ユーザーを紹介したりコンテンツを利用したりすることで、アプリケーション内で使えるポイントを獲得することも可能です。常に各ユーザーに最適化されたコンテンツ配信と、ゲーム感覚で貯められるポイントにより、Qutoutiao Inc.のユーザーは高いエンゲージメント率を維持し、継続的に「Qutoutiao」を利用することとなります。継続的な利用により、ユーザーのプロファイルに必要なデータはさらに蓄積されるため、「Qutoutiao」のエンゲージメント率はますます向上します。

Qutoutiao Inc.は、既存のメディアからの協力とユーザーのデータを最大限に収集・活用し、次世代的なコンテンツ配信を行う企業です。

Qutoutiao Inc.
主要拠点:中国
設立:2016年
推定従業員数:1,001名
投資年月日:2019年3月28日
Qutoutiao Inc.の詳細情報

アリババの投資先から、中国国内への注力と、地域に合わせた事業展開の重要性がわかる

アリババの投資先企業を見ていくと、データ活用や高品質な物流など、マーケティングにおいて重要な分野への投資が多いことがわかります。

アリババは中国のAmazonとも呼ばれ、特にBtoBのECにおいては、AmazonやUberと並んで名前が挙がります。2019年には、Amazonがマーケットプレイス事業において中国からの撤退を発表。アリババの影響力がいかに大きいかわかる出来事だったといえるでしょう。

中国には独特の商習慣があり、中国国内でマーケティングを成功させるには、現地の商習慣をよく理解している必要があります。現地企業であるアリババは、中国特有の商習慣に沿って事業を展開し、ECや決済サービス、無人スーパーを含む実店舗での販売など、さまざまな事業で成功を収めてきました。

投資先に中国企業が多いことからも、アリババが独特の商習慣への理解を武器に、国内での事業展開を重視していることがわかるでしょう。

アリババの投資先や注目分野、最新情報などは、ZUVA Proでチェックできます。各業界の最新動向や、中国のような特色ある地域での事業展開が気になる方は、ぜひZUVAのメディア・データをご活用ください。

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