ニュース&コラム | 2020-09-11

Amazonの投資先を5社紹介!世界最大のEC企業が注目する、次世代のテクノロジーとは?

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【Amazon投資企業】量子コンピュータ・IonQ

IonQは、量子コンピュータを開発している企業です。設立は2016年であり、Amazonからの投資は2019年に行われました。

量子コンピュータとは、一口に言えば「極めて高い性能、計算能力のコンピュータ」のことです。通常のコンピュータやスーパーコンピュータとは、計算の仕組みが異なっており、スーパーコンピュータの60兆倍の計算速度を持つといわれています。

IonQの中核となる量子コンピュータは、電子スピンを使った特殊な計算を行うコンピュータです。量子処理ユニットの心臓部に原子を閉じ込め、高度な物理学や光学、機械工学やファームウェア制御を必要とする、レーザーを使用した処理を行います。

AmazonはIonQに投資を行うだけでなく、量子コンピュータのマネジメントサービス「Amazon Braket」の発表も行いました。「Amazon Braket」は、量子プログラミングの学習や実行、解析ができるサービスであり、IonQをはじめとする3社の量子コンピュータで利用できます。「Amazon Braket」で作成したプログラムは、量子コンピュータだけでなく、従来的なコンピュータでもシュミレーション可能で、結果はAmazonのクラウドストレージで確認できます。Amazonの量子コンピュータに対する注目が、わかるでしょう。

IonQにはAmazonだけでなく、シリコンバレーのVC・New Enterprise Associatesや、Googleのグループ会社であるAlphabetのVC部門・GVなど、さまざまなベンチャーキャピタルからの投資が行われています。まさに、量子コンピュータの分野で、世界中から注目を集めている企業といえるでしょう。

IonQ
主要拠点:アメリカ
設立:2016年
推定従業員数:11名
投資年月日:2019年10月22日
IonQの詳細情報

【Amazon投資企業】ウェアラブルデバイス・North

Northは、ホログラフィックディスプレイを搭載したスマートメガネ「Focals」を開発する企業です。設立は2012年であり、Amazonからの投資は2019年に行われました。

Northは元々「Thalmic Labs」という企業でしたが、2020年6月29日にGoogleに買収され、社名を変えました。Googleの買収は、Amazonの投資から約1年後の出来事であり、Northがさまざまな企業から注目されている企業であることがわかる出来事でもあります。Northの技術は、スマートメガネをはじめとするウェアラブルデバイスと、音声認識やAIなどを組み合わせ、テクノロジーをより使いやすいものにしようというGoogleの理念「アンビエントコンピューティング」に活かされていくでしょう。

Northのスマートメガネは、スマートフォンと連携し、新着メッセージやマップ、スケジュールといったさまざまな情報の確認ができます。操作は付属のジョイスティック付きデバイスのほかに、Amazonの音声認識技術「Alexa」を使った音声操作も可能です。

North
主要拠点:カナダ
設立:2012年
推定従業員数:251名
投資年月日:2019年3月27日
Northの詳細情報

【Amazon投資企業】自立型ロボット・Balyo

Balyoは、主に工場内での物の運搬に使われる自立型ハンドリングロボットを開発する企業です。設立は2005年であり、Amazonからの投資は2019年に行われました。

Balyoのハンドリングロボットは、インターネットに接続することなく、単独で自律行動するスタンドアロンです。ハンドリングロボットのみを使い、工場内を完全に自動化するのではなく、人間のオペレーターと自立型ハンドリングロボットが同じ空間で作業をすることを想定しています。

Balyoのハンドリングロボットは、最新のテクノロジーと独自のアルゴリズムを搭載することで、高度な環境学習が可能となりました。周囲の環境から情報を取得し、数千の位置計算を行うことで、ロボットはほかのインフラを必要とせずに自己位置を特定できます。工場内の物の位置関係や、どのように移動・作業をするのかを示したマップを作成し、インストールすることで、複雑な業務をロボット化することも可能です。

また、ハンドリングロボットは稼働中、360度の周辺環境スキャンを行います。360度のスキャンにより、例えばロボットにインストールされたマップと異なる場所に物があったり、ロボットの前に人が飛び出したりといった事態にも対処できます。物や人に衝突することなく停止し、インストールされたマップとスキャン情報の関連付けを行い、自己位置を正確に特定することが可能です。

Balyoのハンドリングロボットを使うことで、工場内の物流アプリケーションの80%をロボット化できます。

Balyo
主要拠点:フランス
設立:2005年
推定従業員数:51名
投資年月日:2019年1月10日
Balyoの詳細情報

【Amazon投資企業】セキュリティ・Zobi

Zobiは、自宅をサイバー犯罪から守る、ホームインテリジェンス製品を開発する企業です。設立は2018年であり、Amazonからの投資は2020年に行われました。

Zobiを設立したのは、テクノロジーやサイバーセキュリティ分野で20年以上のノウハウを持つ「Scott Lever」という企業です。「Scott Lever」はZobiを「ハードウェア対応ソフトウェア企業」として設立しており、設立2年ほどでAmazonから投資を受けたことにも納得できるでしょう。

「ハードウェア対応ソフトウェア」とは、自宅のサイバーセキュリティを、設置型のハードウェアで守るということです。通常、自宅で使うPCやスマートフォンなどには、各ハードウェアにセキュリティソフトをインストールします。しかし、アンチウイルスやファイアウォールといったソフトウェアには脆弱性もあり、全てのサイバー犯罪から自宅全体を守ることはできません。

Zobiは「Hedgehog」と呼ばれる新しいセキュリティを開発し、ホームネットワーク全体を保護しています。「Hedgehog」はセキュリティソフトを搭載した小さなデバイスで、自宅の数箇所に設置して使います。ホームネットワークを保護しながら、異常を検知するとスマートフォンのアプリに通知を出し、スキャンレポートを作成することも可能です。

現代は、IoTの登場により、さまざまな物がインターネットに接続している時代です。家庭によっては、冷蔵庫や電子レンジですらインターネットに接続し、サイバー犯罪者のターゲットとなっています。家中のさまざまな電化製品を、音声認識で操作するAazonの「Alexa」も、例外ではありません。Zobiの「HedgeHog」は、PCやスマートフォンだけでなく、IoTの冷蔵庫や電子レンジをもサイバー犯罪者から守ります。

Zobi
主要拠点:イギリス
設立:2018年
推定従業員数:1名
投資年月日:2020年1月2日
Zobiの詳細情報

【Amazon投資企業】MaaS・Aurora

Auroraは、自動運転車の開発に力を入れる企業です。設立は2017年であり、Amazonからの投資は2019年に行われました。

Auroraのテクノロジーは、人や少量の商品を自動配送するような乗用車だけでなく、トラックのような大型運送車にも活用されています。また、自動運転車を開発するだけでなく、自動運転車を共有し、1つの車両をシェアするためのモビリティサービスも開発しました。個人所有の車は、1日のうち90%がアイドル(駐車)状態にあるというデータが出ています。Auroraのモビリティサービスは車のアイドル状態の無駄を減らし、都市全体の車の数を少なくすることで、交通と都市景観をより良いものにします。

アメリカでは、車通勤者は毎日平均50分もの時間を車の運転に費やしており、大きなストレスを感じているといわれています。Auroraの開発チームは、AIやロボット工学など、さまざまな分野から選ばれたメンバーで開発チームが構成されており、メンバーにはGoogleの自動運転車のチームリーダーも在籍。テクノロジーを組み合わせ、人々を運転のストレスから解放することが、Auroraのミッションです。

自動運転のためのハードウェアは、さまざまな乗用車や運送車に搭載できるように設計されたものであり、自動運転を管理するソフトウェアも、テストを重ねたものです。自律走行のための詳細なマップを搭載し、GPSが機能しづらい環境下でも、誤差10cm以内の精度で車両位置を特定できます。ほかの車両や建物の陰に隠れている歩行者の位置も予測し、急な飛び出しがあっても安全に停止します。

Auroraは安全な自動運転車と、1つの車両をシェアするモビリティサービスにより、人々の生活と都市の景観・駐車場問題を解決しようとする企業です。

Aurora
主要拠点:アメリカ
設立:2017年
推定従業員数:501名
投資年月日:2019年6月12日
Auroraの詳細情報

Amazonは次世代的なテクノロジーに投資、注目している

Amazonの投資先企業を見ていくと、量子コンピュータや自宅全体のネットワークを守るセキュリティ、スマートメガネなど、次世代的なテクノロジーへの投資が多いことがわかります。また、Googleが投資・買収を行う企業への投資が多いこともわかりました。

AmazonもGoogleも世界的に有名な大企業であり、両社が注目する分野・企業に重なりからも、世界的にどのようなテクノロジーが注目を集めているかがわかります。

Amazonは音声認識・IoTのテクノロジーを活用し、機器を声で操作する「Alexa」を提供しています。ホームネットワーク全体をサイバー犯罪から守ろうとする「Zobi」への投資から、Amazonが今後もIoTに力を入れるであろうことがわかるでしょう。

また、「Aurora」のような自動運転に関する企業には、AmazonやGoogleをはじめとするさまざまな企業が投資・協力を行っており、今後も注目を集めていくとわかります。

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