ランキング | 2020-09-11

【インド】未上場スタートアップの時価総額ランキングTop5

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【インド】未上場スタートアップ企業の時価総額ランキング

インドのスタートアップ企業を、未上場の企業に焦点を絞り、時価総額順に紹介していきます。

【インドの未上場上スタートアップ企業・時価総額ランキング】
5位 Snapdeal(70億$)
4位 BYJU’S(100億$)
3位 OYO(100億$)
2位 Flipkart(116億$)
1位 One97(160億$)

ECサイトの運営やオンライン学習、モバイル決済など、モバイルで利用可能なサービスを提供する企業が、インドでは成功を収めています。世界的にも注目度の高いインドのスタートアップ動向を、時価総額の高い企業を見ていくことで、探ってみましょう。

【インドの未上場スタートアップ5位】Snapdeal

Snapdealは、インド発の最大級のECサイトを運営する企業です。2010年にグルガオンで設立され、時価総額は70億$です。

SnapdealのECサイトには、30万人の販売者が登録しており、インド各地にサービスを提供。家電やキッチン用品、アパレルやモバイル機器など、あらゆるカテゴリーの商品を扱っています。インド国内のECマーケットにおいて、Amazonに続く2位の座を長く維持してきた企業です。

しかし、本記事でも紹介するインドの未上場スタートアップ2位の「Flipkart」の成長の影響を受け、業績は上下するようになり、ECマーケット3位に落ち込むこともありました。

Snapdealに対して、世界各国の通信事業者をサポートする「SoftBank Telecom Corp」が投資を行い、度重なるピンチを救ってきました。Snapdealの販売経路の60%がモバイル端末からの注文であることが、投資の理由の1つだと考えられます。

業績は上下するものの、Snapdealは「アリババ」や「eBay」など、同じEC分野のさまざまな企業が投資を行っています。ECマーケットの中でも、一際注目を集めている企業といえるでしょう。

Snapdeal
主要拠点:グルガオン
設立:2010年
推定従業員数:1,001名
時価総額:70億$
Snapdealの詳細情報

【インドの未上場スタートアップ4位】BYJU’S

BYJU’Sは、学生用のオンライン学習プラットフォームを提供する企業です。2011年にバンガロールで設立され、時価総額は100億$です。

BYJU’Sのプラットフォームからは、学習コンテンツだけでなく、学習マップの作成や学生一人ひとりの能力分析など、さまざまな機能が利用できます。学習コンテンツは50,000以上が提供され、ビデオ形式やゲーム形式など、さまざまな形式で楽しみながら学習を進めていけます。

さらに、学習プラットフォームはモバイルアプリとして提供されているため、いつでも利用可能。毎日1,700以上の都市から学生がアクセスし、平均71分間のオンライン学習を利用する、インドで最も親しまれているオンライン学習プラットフォームといえるでしょう。

2020年現在、インドのスタートアップ企業は世界中から注目を集めており、特に教育分野への投資が盛んに行われています。BYJU’Sは時価総額で見てもインド有数のスタートアップ企業ともいえますが、海外企業からの注目度で見ても、特筆すべき企業です。例えば、世界から見ても教育に力を入れる中国の大企業「テンセント」、世界的に有名なベンチャーキャピタル「IFC VC」などが、BYJU’Sへの投資を行っています。

BYJU’Sはまさに、オンライン学習の分野で、インドで最も注目されている企業といえるでしょう。

BYJU’S
主要拠点:バンガロール
設立:2011年
推定従業員数:5,001名
時価総額:100億$
BYJU’Sの詳細情報

【インドの未上場スタートアップ3位】OYO

OYOは、インド有数のホテルチェーンです。2012年にグルガオンで設立され、時価総額は100億$です。

2012年の設立以来、OYOはフランチャイズ形式で自社ブランドの宿泊施設を増やし続けてきました。2016年の時点では、年間600万件ほどであった予約件数は、2017年には2倍以上の1,300万件に、さらに2018年には7,500万件と、劇的な成長を遂げてきた企業として知られています。

日本国内でも3大携帯キャリアの1つとして親しまれ、世界各国のあらゆる分野の企業への投資を行うSoftBankグループの孫正義も、OYOの手腕を賞賛。「25歳という史上最年少の若さで、世界最大のホテル王になろうとしている」と、OYO創業者・Ritesh Agarwalについて語りました。

OYOの急成長の理由は、徹底したデータとテクノロジーの活用にあります。OYOは、世界中のビルや宿泊事情に関する膨大なデータを保有しています。1,000万以上のビルのデータを分析・活用し、従来は半年~1年程度かかっていた物件の取得を、5日程度にまで短縮。驚異的なスピードで自社ブランドの宿泊施設を増やしていったのです。

また、ホテル運営には機械学習を活用し、常に価格調整を実施。日々の状況に最適化された価格で宿泊施設を提供することで、宿泊客を増やし、世界中にOYOのファンを増やしていきました。

2020年現在、COVID-19の影響により、宿泊業界は深刻なダメージを受けています。OYOも例外ではなく、数千人の従業員が無期限での出社停止となっています。

宿泊業界で、史上類を見ない成長を遂げてきたOYOにとって、COVID-19のパンデミックは不運としか言いようのない出来事でした。しかし、窮地に立たされたOYOがどのような戦略を取るのか、天才的な経営手腕を持つRitesh AgarwalとOYOの動向には、注視しておくべきでしょう。

OYO
主要拠点:グルガオン
設立:2012年
推定従業員数:10,000名
時価総額:100億$
OYOの詳細情報

【インドの未上場スタートアップ2位】Flipkart

Flipkartは、5位で紹介した「Snapdeal」と同じく、ECサイトを運営する企業です。2007年にバンガロールで設立され、時価総額は116億$です。

eBayやSoftBankグループからの投資を受けながらビジネスを成長させてきたFlipkartは、2018年5月に、アメリカ最大手のスーパーマーケットチェーン「ウォルマート」に160億$で買収されました。

Flipkartの買収は、同時期にEC最大手のAmazonも提案。ウォルマートとAmazonの間で競り争うような状況が続き、最終的にはウォルマートの買収で決着が付きました。AmazonはインドのECマーケットにおいて常に1位の座を欲しいままにしていましたが、ウォルマートによるFlipkart買収により、インドのECマーケットの構造は変わっていくでしょう。

さらに、ウォルマートのFlipkart買収は、インド国内やECだけでなく、世界全域の小売マーケットに影響する可能性もあります。ウォルマートとAmazonは、それぞれ実店舗とECという異なる専門分野でありながら、長年小売マーケットにおいて競争を繰り広げてきた企業です。Amazonが自社の無人販売テクノロジー「Amazon go」により、実店舗での販売に力を入れる一方で、ウォルマートはFlipkartの買収により、ECでの販売に注力できるようになったといえます。

ウォルマートとAmazonの今後の競争については、ZUVAのYouTubeチャンネルでも開設しています。専門知識を持つコメンテーターによる解説動画なので、小売マーケットの動向に興味のある方は、ぜひご覧ください。

【Amazon go外販へ】日本をどう変えるか?徹底解説|無人コンビニの世界
https://www.youtube.com/watch?v=BeIagb7YjMk&t=480s

Flipkart
主要拠点:バンガロール
設立:2007年
推定従業員数:10,000名
時価総額:116億$
Flipkartの詳細情報

【インドの未上場スタートアップ1位】One97

One97は、モバイルコンテンツやサービスの販売プラットフォームを提供する企業です。2020年にノイダで設立され、時価総額は160億$です。

One97のプラットフォームは、ECサイトのような形式で、あらゆるコンテンツ・サービスを販売します。販売されるモバイルコンテンツは、ビデオや音楽・ゲームなど多岐に渡ります。サービスは、ホテルの予約やバスの切符などを提供。いずれも一般的なECサイトで販売される商品と異なり、「物質的な形のないサービス」を提供しています。ほかにも、公共料金や携帯料金などの支払いも可能であり、自宅にいながらモバイル端末を使い、あらゆる支払いを済ませることも可能です。

子会社として、モバイル決済サービスを提供する「Paytm」も運営。インド国内に5ヵ所以上の拠点を構え、アリババやSoftBankグループなど、世界的にも有名な企業からの投資を受けながら、ビジネスを成長させてきました。

One97は、インドのあらゆる料金支払いとサービス利用を手軽にし、促進する企業です。

One97
主要拠点:ノイダ
設立:2020年
推定従業員数:1,001名
時価総額:160億$
One97の詳細情報

インドの未上場スタートアップは、モバイル関連の企業が多い

インドの未上場スタートアップ企業を時価総額順に見ていくと、ECやオンライン学習、コンテンツやサービスの販売プラットフォームなど、モバイルで利用できるサービスを提供する企業が多いとわかりました。

近年、インドではモバイル決済やECサイトの普及が急速に進んでおり、国内の状況に合ったビジネスを展開するスタートアップ企業が成功を収めているといえるでしょう。

国連の調査によると、インドは2024年に世界最大の人口を抱える国になるという予測データもあります。さらに、未上場のスタートアップ企業の中でも、時価総額が10億$を超える企業「ユニコーン企業」を多く生み出してきた国でもあります。2020年現在、インドのユニコーン企業数は世界4位です。インド企業への投資も盛んに行われており、インドは今後も世界中から注目を集めていくでしょう。

世界各国のスタートアップ企業の動向や、各分野の投資動向などは、ZUVA Proでチェックできます。今後、インドが世界のビジネスの中でどのような立ち位置になっていくのか気になる方は、ぜひZUVAのメディア・データをご活用ください。

ZUVA
https://zuva.io/

ZUVA TV
https://www.youtube.com/channel/UCcK9SoQ9n5KH3IMnwe-4Row