ニュース&コラム | 2020-06-29

【業界レポート】ビジネスアナリスト注目の自動運転MaaSベンチャー

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自動車業界では、ACESに分類される4つのテクノロジーが注目されています。

【自動車業界で注目されるACESとは?】

  • 自律性(Autonomous)
  • 接続性(Connectivity)
  • 電気自動車(Electrification)
  • 共有性(Sharing)

共有性を除く3つの要素は、自動車企業が市場で競争力を維持するために開発・取得しなければならない能力と技術を反映しています。共有性は、業界の将来の市場規模とMaaS(Mobility as a service)、すなわち自家用車以外での移動手段の共有という考え方に強い影響を与えるでしょう。

自動運転車のスタートアップ企業による技術進歩のスピードは著しく、既存の自動車メーカーが市場での現在の地位を維持するために、競争が激化するケースもありました。しかし、自動運転車のバリュエーションが高まるにつれて、急速に成長するスタートアップ企業と既存の自動車メーカーにおける、パートナーシップと投資の確立も重要でした。

本記事では、自動運転車やMaaS市場への投資動向や、注目のスタートアップ企業の動向を見ていくことで、自動車業界の未来を予測していきます。

Zuvaの業界レポート「Automotive The Stage is Set, The Curtain Rises…」では、自動運転MaaSベンチャー企業のトレンドや、注目されているテクノロジー、投資活動に関する基本的な背景知識を把握できます。自動運転MaaS市場に関する基礎知識から、自動運転車への活用が期待されるテクノロジーまでを網羅しているので、下記URLからぜひダウンロードしてください。

自動運転MaaSベンチャーにおける市場セグメント

自動運転車やMaaSの分野における、主要な市場セグメントには、自立性と接続性の2つのテクノロジーがあります。

自動運転車の要と言える自律性には、ソフトウェアやハードウェアプロバイダー、自動運転車やフリートの製造・管理に焦点を当てた企業が含まれます。

接続性も重要です。生活の各要素がますます互いにつながり合うIoT(モノのインターネット)は、現在では個人レベルを超え、モビリティ体験と輸送の安全性を向上させるためのスマートシティインフラストラクチャイニシアチブとデータ分析につながります。

自動運転MaaSベンチャーの市場動向と投資活動

自動車部門への投資は、2015年以来急速に成長しており、投資総額の年平均成長率を示すCAGRはおよそ60%です。既存の自動車メーカーが、技術的優位性を獲得するために戦う中

スタートアップ企業やベンチャーキャピタルに関するさまざまな調査を行うCB Insightsが、自動車業界の29社のユニコーン企業を引用したデータを見ると、ほとんどがライドシェアリングセグメントに含まれていました。内11社は、アメリカまたは中国に拠点を置く、電気自動車・自動運転セグメントに分類される企業でした。

民間市場の資金調達の可用性は、既存の自動車メーカーが自動運転車のスタートアップ企業と戦略的パートナーシップへの投資やストライキを試みることができるところまでバリュエーションを上げています。

自動運転MaaSベンチャーの市場動向とM&A活動

過去3~5年の間、着実に成長する世界経済に支えられ、自動車業界のサプライヤーとメーカーは、買収を前例のないペースで引き上げています。既存の自動車メーカーは、地位と競争上の優位性を維持するために戦っているのに対し、スタートアップ企業は既存の自動車メーカーとのギャップを狭める機会であると考えているでしょう。

インテル(自動運転)のような新しい競合他社の参入により、一部の主要な自動車サプライヤーは、M&A取引を完了したことを示しています。

自動運転MaaSベンチャーの注目企業を5社紹介

今回は業界レポートの中から、Zuvaのビジネスアナリストが注目する企業を5つご紹介します!

【自動運転MaaSベンチャー企業の注目5社】

  • Otonomo
  • Savari
  • Aurora
  • Optimus Ride
  • AEye

自動運転車そのものの開発を進める企業だけでなく、自動運転車のためのテクノロジーを開発する企業にも、注目が集まっています。

【自動運転MaaSベンチャー注目企業】Otonomo

Otonomoは、約1,800万台の自動車からデータを集め、自動運転車のイノベーションやスマートシティなどのサービスに対して、データを実践的な洞察に変換する、自動車データサービスプラットフォームを提供しています。

Otonomoのプラットフォームでは、ドライバーのプライバシーを最優先にしながら、ひとつのAPIにデータを集約することが可能です。

Otonomo
市場セグメント:接続性 (データ分析)
主要拠点:イスラエル
設立:2015年
推定従業員数:100名
資金調達額:8,000万$

Otonomoの詳細情報

【自動運転MaaSベンチャー注目企業】Savari

Savariは、自動車メーカー、自動車アフターマーケット、スマートシティ向けのソフトウェア・ハードウェアセンサーソリューションを構築している企業です。

高度なワイヤレスセンサーテクノロジーとソフトウェアの導入により、自動運転車がより安全に、完全な自律運転をすることを可能にしました。

Savari
市場セグメント:接続性 (通信インフラストラクチャ)
主要拠点:アメリカ
設立:2008年
推定従業員数:50名
資金調達額:2,000万$

Savariの詳細情報

【自動運転MaaSベンチャー注目企業】Aurora

Auroraはエンジニアリングや応用機械学習など、さまざまな分野のプロフェッショナルを集め、人や物資の動き方を変革するMaaSベンチャー企業です。

自動運転車の技術を自家用車だけでなく、運送車にも活用するAuroraは、2017年設立の企業であり、本記事で紹介する企業の中で、最も若い企業でもあります。

Aurora
市場セグメント:自動運転車
主要拠点:アメリカ
設立:2017年
推定従業員数:500名
資金調達額:6億9,000万$

Auroraの詳細情報

【自動運転MaaSベンチャー注目企業】Optimus Ride

Optimus Rideは、効率的で持続可能なモビリティシステムとソリューションの技術を設計するMIT、MaaSベンチャー企業です。

モビリティオンデマンドシステムにおける30年以上の研究を活用し、自動運転技術を搭載した電気自動車の開発を進めています。

Optimus Ride
市場セグメント:自動運転車
主要拠点:アメリカ
設立:2015年
推定従業員数:100名
資金調達額:7,600万$

Optimus Rideの詳細情報

【自動運転MaaSベンチャー注目企業】AEye

AEyeは、自動運転車用の目と視覚皮質として機能する高度なビジョンハードウェア、ソフトウェア、アルゴリズムを開発するMaaSベンチャー企業です。

2013年にソリッドステートLiDARスキャナを実証して以来、自動運転に必要なあらゆる情報を取り込み、処理する、インテリジェントセンシングの分野で革新を起こし続けてきました。

AEye
市場セグメント:自律性(コンポーネントおよび周辺機器)
主要拠点:アメリカ
設立:2013年
推定従業員数:50名
資金調達額:5,900万$

AEyeの詳細情報

自動運転MaaSベンチャー企業と戦略的パートナーシップを結ぶ

本記事では、自動運転車そのものの開発を進める企業だけでなく、自動運転車に必要不可欠なデータやテクノロジーの開発を進める企業も、多く紹介してきました。

自動車業界にとって、自動運転車のテクノロジーが発展し続ける現代は、まさに過渡期と言えます。

既存の自動車メーカーに対する新たな脅威のひとつは、Amazon、Google、Samsung、SoftBankのような資金力のあるハイテク大手が、拡大し続ける影響力の領域を、輸送とMaaSの分野に向けることです。

2009年にGoogleの自動運転車プロジェクトとしてWaymoが設立されたことにはじまり、AmazonのAuroraとRivianへの投資、SoftBankのRide Sharingへの投資は、MaaSや自動運転車の分野での本当の戦いがはじまったばかりであることを示しています。

既存の自動車メーカーは、スタートアップ企業との競争を続けるか、戦略的パートナーシップを結ぶかの選択を迫られていると言えます。