ニュース&コラム | 2020-06-17

世界のAR市場動向|ARベンチャーランキングTOP10

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世界のAR企業

資金調達に成功しているAR企業の動向から、AR市場へのニーズとクロスリアリティ全体への期待が見えてきます。

現実世界の映像にデジタル情報を表示し、ビジネスや暮らしの快適性を高めるARテクノロジー。AR単体への注目だけでなく、ARをVRやMRと組み合わせた、クロスリアリティ分野全体の動向にも注視すべきです。

AR企業の動向と、XRやMRといったテクノロジーとARをどう組み合わせているのか、本記事を読めばARをはじめとする仮想空間技術の進歩とニーズがわかります。

企業数:2,364
EXIT企業数:85
直近3年投資総額:44億$

AR企業資金調達額10位「NantMobile

NantMobileは、画像認識とAIを活用したARテクノロジーを提供します。ARテクノロジーにより、豊かな消費者体験を構築することが、NantMobileのミッションです。

NantMobileのAR付きショッピングカタログの1ページを、スマートフォンのカメラに映すことで、ARにより商品の立体映像が表示されます。画面を操作することで、カタログでは見えなかった商品の背面なども確認できます。新聞の記事をカメラに映し、スマートフォン上でビデオを再生することも可能です。

NantMobile
主要拠点:アメリカ
設立:2012年
推定従業員数:500名
資金調達額:1.1億$

NantMobileの詳細情報

AR企業資金調達額9位「Scandit

Scanditは、スマートフォンを活用したARテクノロジーを提供します。

スマートフォンのカメラに映したものを正確に認識し、必要な情報を画面に表示します。物体認識だけでなく、バーコードやテキストなどの正確な読み取りも可能です。

ScanditのARテクノロジーは、既にセブンイレブンやトヨタといった有名企業が導入しており、業務の効率化に役立てています。

身近なスマートフォンをARテクノロジーと組み合わせることで、ARの便利な機能を手軽に利用できます。

Scandit
主要拠点:スイス
設立:2009年
推定従業員数:250名
資金調達額:1.2億$

Scanditの詳細情報

AR企業資金調達額8位「Rokid

Rokidは、AI搭載のARメガネを開発し、より良い労働環境の実現を目指すAR企業です。

ARメガネに搭載されたAIは、周囲の状況や音声を正確に認識し、ユーザーをサポートします。物体認識により、ユーザーが見ているものを正確に判断し、必要な情報を表示します。最先端のノイズキャンセリング機能を搭載した音声認識で、ユーザーの発した音声コマンドを正確に認識。騒音の中でも、ハンズフリーによる快適な操作が可能です。

RokidのARメガネなら、目の前の空間全体をディスプレイにして快適に仕事を進めたり、リアリティのある映像に没入してゲームや映像作品を楽しんだりできます。

Rokid
主要拠点:中国
設立:2014年
推定従業員数:250名
資金調達額:1.5億$

Rokidの詳細情報

AR企業資金調達額7位「Mojo Vision

Mojo Visionは、ARディスプレイを搭載したコンタクトレンズを開発。目からの視覚情報とARディスプレイによるデジタル情報を、シームレスに融合させたAR企業です。

Mojo VisionのARコンタクトレンズには、状況に応じたさまざまな情報が、視界を妨げることなく表示されます。例えば、サイクリングをしているときに残りの距離を表示したり、視界の端にカレンダーや天気情報を表示したりと、必要なときに必要な情報だけを表示します。

ARコンタクトレンズが普及すれば、ヘッドセットもスマートフォンも使わずに、欲しい情報に瞬時にアクセスできる日がくるでしょう。

Mojo Vision
主要拠点:アメリカ
設立:2015年
推定従業員数:100名
資金調達額:1.5億$

Mojo Visionの詳細情報

AR企業資金調達額6位「Meow Wolf

Meow Wolfは、テクノロジーとアートを融合させ、全く新しいエンターテイメント体験を実現したAR企業です。2008年にアート集団として発足し、テクノロジーを活用したアートを作り続けてきました。

Meow Wolfのアートは、展示場まで実際に訪問し、中に入って歩き回れる体験型のエンターテイメント施設です。ライブイベントはもちろん、VRやARといったよりリアリティのあるメディアでも施設内の様子を配信しているため、遠く離れた場所からでもアートを楽しめます。

2020年6月現在、COVID-19のパンデミックの影響により展示がストップし、アート施設への入場はできません。しかし、2023年には10ヵ所のアート施設の設置を目指すMeow Wolfは、展示再開に向けた準備を続けています。

Meow Wolf
主要拠点:アメリカ
設立:2008年
推定従業員数:250名
資金調達額:1.8億$

Meow Wolfの詳細情報

AR企業資金調達額5位「Vayyar

Vayyarは、3D画像の表示から壁や物体の透視まで可能な、イメージングレーダーシステムを提供するAR企業です。VayyarのARテクノロジーは、人々の健康と安全を守り、暮らしを豊かにします。

例えば、Vayyarでは乳がんの検査に3D画像センサーを活用。従来のマンモグラフのような不快感なく腫瘍を検出し、早期治療に役立てられます。自動車に搭載されたイメージングレーダーシステムにより、車内の人の位置から各パーツの状態を外側から透視したり、小売店で商品と顧客の動きをリアルタイムに追跡し、マーケティングや在庫管理に活用したりと、さまざまな使い方が可能です。

VayyarのARテクノロジーは、医療から小売店の在庫管理まで、あらゆるシーンに活用できます。

Vayyar
主要拠点:イスラエル
設立:2011年
推定従業員数:100名
資金調達額:1.8億$

Vayyarの詳細情報

AR企業資金調達額4位「DAQRI

DAQRIは、ARテクノロジーを活用し、従業員がより効果的に働ける環境を作るAR企業です。主に産業分野に向けて、タスクを効率化するためのウェアラブルデバイスとソフトウェアを提供しています。

DAQRIのヘッドセット型のウェアラブルデバイスは、目の前の現実世界に任意の映像を表示し、生産性を高めコミュニケーションコストを下げます。例えば、さまざまな機械の並ぶ工場の製造ラインでデバイスを装着すれば、機械一つひとつにヘルプ情報を表示することが可能です。従業員はいつでもヘルプ情報を確認できるので、教育にかかる労力が減り、作業効率や安全性を高められます。

工場でのヘルプ情報の表示だけでなく、移動しながらビデオ通話をしたり、CRM内の顧客情報を確認したりと、テクノロジーを活用してあらゆるビジネスを効率化するAR企業です。

DAQRI
主要拠点:アメリカ
設立:2010年
推定従業員数:100名
資金調達額:2.7億$

DAQRIの詳細情報

AR企業資金調達額3位「Niantic

Nianticは、ARテクノロジーとスマートフォンを組み合わせ、ゲーム業界に革新を起こしたAR企業です。日本国内でも大流行した、ポケモンGOを開発したAR企業でもあります。

現実世界をそのままゲーム世界へと変えるのが、NianticのARテクノロジーです。スマートフォンのカメラ機能で表示された現実世界には、魔法やポケモンなどが映し出されます。スマートフォンを操作することで、魔法を敵にぶつけたりポケモンを捕まえたりと、自分がゲームの主人公になった感覚で遊べるでしょう。

VRゲームのようにフィクションの中に入り込むのではなく、フィクションが現実世界に迷い込んできたとでも言うべき、全く新しいエンターテイメントです。

Niantic
主要拠点:アメリカ
設立:2010年
推定従業員数:100名
資金調達額:4.7億$

Nianticの詳細情報

AR企業資金調達額2位「Unity Technologies

Unity Technologiesは、あらゆる業種にリアルタイム3D開発を可能にする、ARプラットフォームを提供。ARテクノロジーの活用の場を拡げたAR企業です。

Unity TechnologiesのARプラットフォームを使えば、映画やアニメ・ゲームのためのVR映像の制作はもちろん、製造やエンジニアリングなどのさまざまな分野で3D開発が可能となります。建築分野では、AR・VR空間で設計やインテリアを変更し、チームメンバーとのリアルタイムな情報共有を実現しました。エンジニアリングの分野では、自動車や製造に3D映像を活用し、好きなようにパーツを組み替えたりデザインを変更したりできます。

Unity Technologiesは、3D映像をエンターテイメント用の「仮想現実」から、現実の暮らしを豊かにするための「拡張現実」へと進化させたAR企業です。

Unity Technologies
主要拠点:アメリカ
設立:2004年
推定従業員数:1,000名
資金調達額:13.0億$

Unity Technologiesの詳細情報

AR企業資金調達額1位「Magic Leap

Magic Leapは、ARのテクノロジーを活用したウェアラブルヘッドセットを使い、空間上に立体映像を表示。パソコン並みの機能を搭載したヘッドセットで、現実世界と拡張現実の融合を実現しました。

ヘッドセットを装着することで、目の前にSF映画のような立体映像が現れます。ティラノサウルスの化石やロボットのようなエンターテイメント用の立体映像だけでなく、仕事にも活用できます。遠く離れた場所にいる同僚の立体映像と、画面も受話器も介さずにミーティングをしたり、立体映像を使って建物を設計したり、さまざまな使い方が可能です。

Magic Leapは、VRによる仮想現実ではなく、現実世界そのものをパソコンの画面にするような感覚の、近未来的な拡張現実を実現しました。スマートフォンの小さな画面を介したARではない、体感し触れるARを現実のものにしたAR企業です。

Magic Leap
主要拠点:アメリカ
設立:2011年
推定従業員数:500名
資金調達額:30.0億$

Magic Leapの詳細情報

AR企業の資金調達額から、クロスリアリティ全体への注目と期待が見える

AR企業の資金調達額を見ていくと、ARのテクノロジーがより効率的なビジネス環境を実現しつつあることがわかります。

資金調達額の多い企業には、ARだけでなくMRやVRにも力を入れる企業が多くありました。クロスリアリティのそれぞれの分野を相関させることで、新たなテクノロジーを生み出した企業は少なくありません。

映像技術とデバイスの軽量化が進む中、ARは今後もどんどん身近なテクノロジーになっていくでしょう。