ニュース&コラム | 2020-03-10

移民による米国のユニコーンが減少している理由

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Joanna Glasner, March 6, 2020

米国で最も価値のある、株式公開をしているテクノロジー企業の多くが、移民による創業者または最高経営責任者によって経営されている。しかし、それは、現世代の企業価値評価が高いスタートアップにも、まだ当てはまるのだろうか?

この質問に答えるために、Crunchbaseは、ユニコーンステータスを獲得しているスタートアップグループの創業者とCEOを調べた。この研究には、最も多額の資金を提供された企業、新たに認定されたユニコーン、および最近50億ドル(約5,110億円)の評価額を超えた企業が含まれている。

簡潔に言うと、結論はどうだったのか。その答えは当てはまるで、移民は、依然として米国のユニコーンの創業者およびCEOのランクに大きく食い込んでいる。彼らは、複数の大陸から移住しており、e-commerceから仮想通貨、医薬品などまで幅広い分野のリーディングカンパニーだ。

では、もう少し詳しく見てみると実態はどうなのかという質問に対しても答えは先程と同じになるが、少し補足する必要がありそうだ。

初期のデータは、移民によって設立またはリードされた企業価値評価が高い米国のスタートアップの割合が若干減少していることを示している。その要因の1つは、米国以外のスタートアップハブが成長しており、創業者が母国で会社を立ち上げやすくなっていることだ。また、障壁となっているもう1つの要因は、スタートアップの創業者になるためのビザを確保する際の高いハードルだ。

移民である創業者が経営する米国のスタートアップに投資を行う、シリコンバレー拠点のUnshackled Venturesの創業パートナーManan Mehta氏は、「会社を始めたい人のためのビザは特にありません。」と、述べている。

Mehta氏によると、米国に入学する外国人の学生数は、2007年から2018年にかけて約2倍に増加したが、卒業生のグリーンカードの取得に関して時間を短縮したり手続きを簡素化するような戦略は、米国には今のところない。そして、この問題は、トランプ大統領の選挙よりも以前のことだが、現在の政権は支援しておらず、オバマ時代のスタートアップの創業者に対するビザプログラムを導入しないことを決定した。

とはいえ、この1年で、資金提供を受け、10億ドル(約1,020億円)の企業評価評価を超えた企業で、移民により創業された企業の割合は顕著である。以下のグラフで、19の企業と、創業者の出身国を見てみよう。

また、移民の創業者とCEOを擁する、最も多額の資金を集め、最も評価の高い企業も調べてみた。

The big picture

投資家が、移民がリードする米国のスタートアップに対して、あまり支援していないのならば、それは支援できる人間が少ないからかもしれない。有名な調査の1つによると、2018年から2019年の間で、米国の移民は595,000人に減少した。これは、1980年代以来最も少ない人数だ。これは、トランプ政権の一部のメンバーでさえ、移民のレベルが低すぎて経済の成長を支えられないという懸念を示しているレベルだ。

もちろん、急成長するスタートアップを立ち上げるのに、新しい移民である必要はない。上記のリストに掲載されている成功した創業者の多くは、会社が成長する数年前または数十年前に移住している。 リストには、全体として、米国に子供の頃に移住した移民と、一般的に大学に通うために後で来た移民の両方が含まれている。

最後に、移住は、ユニコーン、ベンチャー資金、スタートアップの評価などと同様に、歴史的にかなり周期的であることに留意する必要がある。今日の移民である創業者が直面している問題は、今後数年のうちに完全に消えていくか、まったく異なるものに変わる可能性もある。

出典:crunchbase news