ニュース&コラム | 2020-03-09

「ViPioneers」(注)はCathy Capital(注2)から1億人民元のシリーズA2投資を受け、無人鉱山のグローバル化を加速

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注1:正式中国語会社名 青岛慧拓智能机器有限公司、略称:「慧拓」
2014-11-07設立
注2:凯辉基金(Cathay Capital Private Equity)
36Kr 2020-03-05
シリーズAの調達金額は2億人民元(約30億円)を超えた

36Krの情報源によると、「ViPioneers」社は億人民元を超えるシリーズA2投資を受け、投資家はCathy Capitalや、山東省海創千峰新旧運動エネルギーシフトFOFや、SIGMA SQUARE CapitalやHina Capitalなど。FAはHina Capitalが務めた。この度の資金調達は主に無人鉱山ソリューションの製品化、プラットフォーム化とシステム化を進め、「石炭地下鉱山」の無人ソリュショーンを開発し、無人化設備の量産を推進するなどとしている。
「ViPioneers」はこれまでにCash Capitalが投資したエンジェルラウンドを受け、去年7月にはシリーズA1のSAIF Capital、SIGMA SQUARE Capital、Hina Capitalの投資を受けている。シリーズA2を受けた後、「ViPioneers」はシリーズAで調達金額が2億人民元を超え、これは鉱山無人化業界これまでに一番大きい金額である。

「ViPioneers」が提供した資料によると、2019年4月、Datang Baoli coal mine、Huawei mineと三社戦略提携契約を交わし、5ヶ月の試験オペレーションを経て、9月には無人鉱山ソリュショーンを完成させ、商業運営を開始した。無人運輸システムでは、閉鎖された鉱山エリアにおける自動運転、発掘機とトラック同調、スマートプランニング、エマージェンシーテイクオーバーなどの機能を備えており、無人による採掘フルプロセスをこなせる。

「ViPioneers」によると、車両改造から運営までにかかる時間はたったの2週間で、無人鉱山用トラックは長さ8.7メートル、高さ4メートル、負荷90トンで、満載時速20km/h。このトラックには自動運転、プランニングとリモートコントロールシステムが搭載されており、鉱山の作業をこなし、人員の安全リスクを低減し、オペレーションコストを削減、最終的には利益率向上も実現できるという。

「ViPioneers」の鉱山無人化ソリュショーンはチーフ科学者の王飛躍教授が提唱する「並行運転理論」に基づくもの。王飛躍教授は中国科学院自動化複雑系制御国家重点実験室主任で、1990年代は米国アリゾナ大学ロボティクスと自動制御ラボ主任をも務めたことがある。当時、彼はキャタピラーのホイールローダー自動化のプロジェクトリーダーを担当し、世界最初の全自動ロード、採掘、運搬ができる自動運転トラックを実現し、Rin tintoの鉱山にて商業運用も実現していた。
現在、「ViPioneers」の社員は技術者が80%以上で、中国科学院、清華大学、武漢大学、吉林大学、中山大学、スタンフォード大学、カーネギーメロン大学、ウォーターローン大学、UCLA、Pudue大学、ケンブリッジ大学、シンガポール国立大学などの大学から研究者が集っている。また、北京汽車、フォード、日立、キャタピラーから社員が来ており、中国神華グループのシニアマネジメントも転職してきた。

「ViPioneers」の陳龍CEOによると、技術者以外に、去年の下半期には、大規模なビジネス人材採用を始めた。営業に生産管理、品質管理やアフターサービスなどの職種を現在積極的採用中で、サプライーチェーンを構築し、内モンゴルや山西、新疆などの鉱山にてオペレーションセンターを建設している。無人鉱山フリートを今後組成し、業界の上流と下流を繋ぐ予定である。

現在、「ViPioneers」は徐州重工、三一重工、Weichai、SNTonly、ChinaNHL、航天重工、東風汽車などの国内トップOEMと戦略的提携契約を交わした。また、「ViPioneers」は徐州重工や三一重工などのOEMと大型鉱山機械の共同開発が2年以上進んでおり、大量な注文を受けて、量産化を進めている段階にある。鉱山企業との提携において、「ViPioneers」は国家エネルギーグループ、中国石炭グループ、Datangグループ、江西銅業グループ、中国黄金グループなどと提携し、契約内容は石炭、金属とその他鉱石を含んでいる。「ViPioneers」は国家エネルギーグループ傘下の神華グループと合同で工業信息化部の特別シーンにおけるV2Xプロジェクトを受注し、これは中国国内において鉱山自動運転初の国家級プロジェクトで、これを通じて、中国の国家基準づくりにも参加できる。トップ研究機関に関して、「ViPioneers」は中国石炭グループ傘下の西安研究所や、中国石炭化学技術グループ傘下の瀋陽研究所と鉱山無人化についての戦略提携協定を締結した。

陳龍CEOによると、2019年は鉱山無人化の元年で、2020年の新型コロナウィルスは「ロボットによる人間代替」を加速させ、業界にはスマート化と無人化のメリットが意識され始めた。上流のサプライーと下流の鉱山運営進捗はウィルスの影響を受け、数週間の後ろ倒しが予想されるが、「ViPioneers」は今年の目標達成に自信を持ち、お手本となる鉱山をいくつか建設する予定に変わりがない。今後三年以内に、「ViPioneers」は鉱山をコアとし、さらに多くのシーンに自動運転技術を適用し、海外にも進出する予定だ。

鉱山無人化の海外ニーズについて、陳龍CEOはこう語った。多くの中国企業は「一帯一路」政策で、アフリカやオーストラリアなどで鉱山業を営んでいるが、現地社員の採用は文化的な違いや言語の壁などの困難を直面しており、スマート化・無人化は人材採用のボトルネックを解消し、利益向上にも繋がる。

この度のシリーズA2の投資について、Cathy Capitalのパートナー、李貿祥は、「スマート鉱山は1000億人民元レベルのブルーオーシャンで、自動運転技術が早く商業化を実現できるシーンでもある。鉱山の人手不足や、安全リスク、コストなどの課題を解消することが可能である。「ViPioneers」は国内で先んじてこの業界に身を投じ、技術とビジネス面で群を抜いている。「ViPioneers」は技術のハードルが高く、また国内唯一フル製品ラインを提供できるサプライヤーで、鉱山企業と鉱山機械メーカーにも広く認められている。Cathy Capitalは業界リソースとグローバルプレゼンスを活かし、「ViPioneers」のアフリカ・北米市場開拓に協力していく」と述べた。

最近、中国国家発展改革委員会、エネルギー局などの八つの部署が合同で発表した「鉱山スマート化発展を加速するガイドライン」では、2025年までに、大型鉱山や災害が頻発する鉱山はスマート化を実現しなければならず、鉱山スマート化建設の技術基準を示すとした。政策による恩恵は、鉱山無人化業界にとっては重大な朗報だ。

36Krはこれまで、「ViPioneers」以外に、中国における鉱山無人化ソリューションスタートアップ、例えばi-tage(北京踏歌智行科技有限公司2016-10-12設立)、EQ(北京易控智驾科技有限公司2018-05-11設立)、BOONRAY(上海伯镭智能科技有限公司2015-07-13設立)、CIDI(希迪智驾、长沙智能驾驶研究院有限公司2017-10-16設立)、拓疆者(北京拓疆者智能科技有限公司2018-04-20設立)、MAXSENSE(盟识(上海)科技有限公司2015-05-29設立)などの企業の内モンゴル、河南省、北京市などにおける取り組みを報道してきた。これらの企業はエンジェルラウンドからシリーズAまでの段階で、調達金額は数千万元から数億元程度で、時価総額は10億人民元以下であった。

出典:QMP news