ニュース&コラム | 2020-02-14

Proptechとして、Yucaはサンパウロで頭角を現す

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Mary Ann Azevedo, February 13, 2020

賃貸料金の上昇とスペースの供給不足が深刻になりつつある米国では、シェアスペースが流行している。

しかし、ブラジルのような国では、こうしたシェアスペースが一般的にならず、それにはいくつかの理由を挙げられる(例えば、歴史的にはほとんどの人は結婚するまで両親と一緒に住んでいるなど)。そんな中、ラテンアメリカの諸国の場合、社会が発展するにつれて、不動産事情もそれに追いつこうとしている。あるプロプテックの新興企業は最新のアパート経営形式を提供しようとしている。

それを実現するために、サンパウロに本拠を置く Yuca は、ブラジルの Monasheesがリードしたプレシードラウンドで470万ドルを調達した。サンパウロ、サンフランシスコに拠点を持つONEVCはこのラウンドにも参加し、それ以外に Creditas、 Starwood Capital Group の創業者の Barry Sternlicht氏、DST Global のマネージング・パートナーの Saurabh Gupta氏、 及び GGV Capital のパートナーの Hans Tung氏も参加した.(注目したいのは470万ドルとはプレシードとしては多額であり、特にブラジルでは、近年、ベンチャー投資が急増している。)

YUCAの共同創設者兼最高経営責任者(CEO)のEduardo Campos氏は私にスタートアップがどういうものかということをたくさん話してくれた。彼はまた、YUCAがまさかちょうど、サンパウロの中心部で行っていることをアピールした。

バックグラウンド

Camposはブラジルの北東部の都市、ペルナンブコ州レシフェで生まれ、14歳のときにアメリカに移住した。彼は2012年に初めて、ベンチャーの世界に入り、当時、サンパウロにあるファミリーオフィスで小規模なVCのセットアップ実務に手助けした。

「その時、ユニコーンはまだ始まったばかりだった」と彼は回想する。実際、彼の最初ディールは、昨年の二月ユニコーンになったフィットネス業界のプラットフォームGympassであった。また彼は、フィンテックのスタートアップCreditasと、ブラジルの不動産関連のスタートアップQuintoAndar(偶然、昨年9月にシリーズDを2億5,000万ドル調達したユニコーン)にも投資した。

Camposはこれで完全に「技術に恋をする」ようになった。

そこで昨年、彼は、いかに手頃な価格で住宅を見つけることが世界中のテクノロジーハブにとって大きな問題であるに気付き、YUKAを始めた。

「大都会では、大体、手頃な価格で適する住宅を見つけにくい問題がある」とCamposは言った。「ですから、我々はこの2つの問題を一緒にして、このビジネスモデルを考案した。」

改修

実は昨年の夏には資金調達を行ったが、最近までそれを公表しなかった。先週、同社は最初の「物件」を発売した。

それはサンパウロの不動産供給に目を向けることから始まり、ハイテク企業は大体公共交通が便利な二か所の中央地区に集まってきていることに気付いたと意味している。
しかし、YUCAチームはがこの地域の不動産供給に目を向けると、アパートは数十年前のものでありながら、ロケーションだけで「非常に高価」であることに気付いた。

「アメニティや駐車スペースさえ提供してくれない」と彼は言った。

それにしても、YUCAはいくつかの物件を購入し、その後完全に解体し、共有アパートとして改築した。ターゲットは、職場に近いところに住みたい技術労働者である。

Yucaは、アパートメントにクリーニングやコンシェルジュなどのサービスを提供し、水や電気などのバックエンドの問題をすべて処理する。また、「30か月契約というブラジルの慣例ではなく、非常に便利で柔軟性があるように」と氏は述べている。

「Airbnbのレンタルのように手っ取り早くお金を稼ぐではなく、「私たちは、人々の生活の問題を解決したいと考えている。」

家賃には、管理費、光熱費、清掃サービスおよびサポートを含め、月額約500ドルから始まる。

「ブラジルでも、これは新しいアパートにしては非常に手頃な価格である」と彼は言った。

ユニットはすべて約200〜220平方フィートの広さで、1つのアパートに4つのユニットに改装されている。また、中央リビングルームとキッチンは共有エリアとして約600平方フィートもある。

改築された建物は、もともと、通常、3つのベッドルームを持つ大体1,800平方フィートのアパートであり、独立したメイドルームもあった。

ブラジルでは、中産階層や上流階層の住宅には一般的にメイドルームがあるが、最近の若者はメイドを雇うことは少なく、そうしたフロアプランはもう機能していないと私に言った。「だから、私たちはそれらのメイドルームを4番目のベッドルームに改装した。私たちにとって、壁を取り壊すことは常にあることだ。」

改修プロセスは1〜3か月間がかかり、現在Yuca では 30ユニットを改修している。「将来には的に高速化と拡張を加速する」ことを目標に、今後2か月間、週に1つのアパートを発売する予定である。

投資家のPOV

ONEVCの創設者 Pedro Sorrentino氏は、YUCAは、多くの理由で投資対象として魅力があると話している。

例えば、フルスタックのプロプテック企業にとってこの機会は、「実質金利がいかに低いかを考えると、現時点では非常に魅力的だ」と彼は言った。

「投資家は利回りを求めている。YUCAは、この市場に最高レベルと最低レベルの効率を完璧に結びつく実例である」と彼は言った。「1平方フィートあたりの利用率がテクノロジ対応のアパートメントの場合、通常のREIT(不動産投資信託)と違い、有望なIRR(内部収益率)が得られる」。

彼はまた、皮肉にもスマートフォンの普及により孤独が世界中に蔓延していると指摘している。

「共同生活空間の意味を考えてみると、共同生活モデルが繁栄するためにコミュニティの構築が不可欠である。それは益々増えているメンタルヘルスの問題に対しての間接的な解決策になる」とソレンティーノは付け加えた。

また、ミレニアル世代とZ世代は、大きなアパートよりもっと職場に近く、良いコミュニティに囲まれていることを好む。

「このソリューションにとって、ブランディングと人間のアプローチは不可欠である」と彼は言った。

昨年8月、私は別のシェアマンションが資金調達した記事を書いた。具体的には、ロサンゼルスに拠点を置く不動産スタートアップであるTripalinkは、学生と若い専門家に共同生活スペースを提供し、1億ドルの評価で1000万ドルのシリーズBを調達したという内容だ。

人気の高い仕事の市場ではレンタルコストが上昇する傾向があり、生活に関するあらゆる種類の新しいアイデアをこの市場に持ってくる。そして、大都会に雇用が集中し続ける限り、Yuca、Tripalinkなどのような新しい住宅スタイルを提供できる業者を生み出すだろう。

出典:crunchbase news