中国でのスーパージャイアント級のVC取引(1億ドル、約110億円以上)が数年ぶりに低水準に

2020-02-14

Jason D. Rowley, February 11, 2020

「スーパージャイアント」級のベンチャーキャピタルによる取引は大きい。 1億ドル(およびそれ以上、約110億円)の大きなものだ。 Crunchbase Newsによる最近の調査によると、2019年のベンチャー投資額全体の約50%を占めていた。

下のグラフでは、2014年から2020年1月末までに発表されたスーパージャイアント級のVCによる取引数を月ごとにプロットしている。これらの数値は2020年2月中旬までのものであり、Crunchbaseやラウンド(もしくは両方)で、新しい情報が利用可能になると再分類し更新される。

「スーパージャイアント時代」が到来して以来、こういった本当に大規模な取引の数が2013年後半に世界中でじわじわと増え始めたとき、一般的には米国がより多くの人口と投資資本を持っているにもかかわらず、米国と中国のスタートアップは同様のペースで1億ドル(約110億円)以上のラウンドを調達した。

しかしながら、米国との継続的な貿易紛争によって悪化する可能性が高い中国経済の不安定性さにより、少なくとも2019年10月に確認した時点では、中国国内でのベンチャー投資全体の急落と、特にスーパージャイアント級な取引の激減を引き起こした。

下向きの勢いは年始まで続いているようだ。本記事を執筆している時点のCrunchbaseデータによると、2020年1月には、ほぼ3年前の2017年2月以降におけるどの時期よりもスーパージャイアント級の取引が減少している。

何が起きているのだろうか

米国の感謝祭と年末年始の休暇が、ここ米国のベンチャーキャピタルビジネスに一定の季節的な影響を及ぼすのと同じように、中国の経済活動も、2020年1月下旬から始まる旧正月の影響で減速する。上海、深圳、北京などの中国経済の中心地に住んでいる人々の大部分は、家族と時間を過ごすために帰国をする。

湖北省武漢市を中心として進行している新型コロナウイルス(2019-nCoV)の発生は、中国のベンチャーキャピタル市場に大きな影響を与えた可能性もある。世界保健機関、米国疾病管理予防センター、欧州疾病予防管理センター、中国国家衛生委員会、および中国に本拠を置くDXY.comからのデータをジョンズ・ホプキンス大学がまとめたところによると、執筆時点で、中国ではコロナウイルスによる感染が40,000件以上確認されており、国内で1,000人以上が死亡している。DXY.comは、ライフサイエンスと医薬品に焦点を当てたソーシャルメディアサイトだ。

コロナウイルスの流行に対応して、中国中央政府は1月下旬に旧正月のホリデーシーズンを2月2日まで延長することを決定した。この延長は、中国の都市への、または中国の都市間で人々が大量に移動するのを遅らせるために行われた。 (サンクスギビング前後が米国内で人々が最も移動する忙しい旅行シーズンであるように、旧正月休暇の前後が中国で最も忙しい旅行シーズンだ)これは、ウイルスの発生源であるとされる武漢市全体の検疫に加えて、流行の影響を受けた他の都市と連動している。

ウイルスを封じ込めるためのこれらの対策が、経済全体に及ぼす影響については、今後数年は間違いなく研究の対象となるだろう。

本記事を公開した時点のCrunchbaseのデータによると、2月中に中国においてスーパージャイアント級のラウンドは行われていない。 Crunchbaseデータには、今月は5ラウンドのみが掲載されている。 2019年2月には166件のトランザクションがリストされていた。

進行中のコロナウイルスの大流行が中国のベンチャーキャピタル市場にどの程度、直接的に影響を与えるかを確実に予測することは不可能だが、市場に良い影響を与えていないことだけは確かだ。

出典:crunchbase news