VCも気になる、創業者のメンタルヘルスケアとその対応

2020-02-12

Natasha Mascarenhas, February 7, 2020

Ezra Galston氏がシカゴに拠点を置くベンチャーキャピタルファンド、Starting Lineを設立したとき、資金調達のプレッシャーにより、彼を「ほぼ壊れかけた」そうだ。そしてその出来事で、認可されたセラピストでもある彼の妻と、彼自身のセラピストを味方にしようと考えた。

そうすることでGalston氏は再び元気を取り戻し、最終的に1700万ドル(約18億6,700万円)のファンドをクローズしたとき、彼は、ベンチャーキャピタル会社の信条を、ポートフォリオ企業のすべての起業家に対して一連の助成金を提供し、彼らのメンタルヘルスを守ることを約束した。

助成金は「内省と個人の成長、または起業家が経験している闘争について本当に率直になり得るはけ口に焦点を合わせたものである限り」どのサービスにも適用出来るとGalston氏はCrunchbase Newsに語った。

Galston氏のStarting Lineは、ポートフォリオ企業へのメンタルヘルスサービスを積極的に提供する、小規模ながら成長中のベンチャーキャピタルファームの集団の一員として活動している。プログラムを全国で展開するにつれて、一部の投資家は、補助金から社内セラピストまで、創業者の全体的な健康をサポートするさまざまな方法を探している。

2018年、Felicis VenturesのパートナーであるDasha Maggio氏は、1%プログラムを開始した。前提は非常にシンプルだ。Felicis Venturesは、Non-Dilutiveで書く最初の小切手の金額1%を「創業者育成サービス」のためにコミットする。

「現金が一番活用しやすいでしょう。私たちVCがあなたをサポートするという風に言ってもいいでしょう。もう1つは、私たちVCが自分の予算からお金を投じ、創業者として、自分自身にどのような方法で投資をするかを決めてもらうやり方です。 」と彼女はCrunchbase Newsのインタビューで語った。

プログラムを開始して以来、Maggio氏には「成長しつつあるが初期のリソースデータベース」があり、それはすべて「障害を打破する」ことだと彼女は言う。

Forbesによると、このプログラムは2年間にわたる創業者の調査にインスピレーションを受けているものの、同社は現在6号ファンドを運用している最中で、彼女は新しい教訓を学び続けていると語っている。Maggio氏からは、メンタルヘルスにコミットした資本の使用に関する統計の共有はしてもらえなかった。彼女は、「その活動がインパクトをもたらしているということだけは非常に自信を持って言えます。」と答えた。

あるファウンダーは、トレーニングを受けたファシリテーターと一緒に、ファウンダーサポートグループのために小さなサークルを同僚と共に立ち上げた。別の人は、セラピストのために資金を使用した。他の人はライフコーチを雇っている。

ライフコーチは、起業家でヨギーのSarah Gaines氏のためにあるようなぴったりの仕事で、彼女自身も次はフルタイムで仕事をするだろうと確信しているほどだ。

2019年12月、Gaines氏はボストンを拠点とする女性のプロフェッショナル向けプラットフォームであるY Societyを終了し、副業で起業家のライフコーチとなった。彼女は、自身が提供するプログラムに対して定額料金5,000ドル(約55万円)を請求し、高い価値があるとし、彼女は「クライアントは自分自身に投資していることを知っています。」と言う。

「ミッションベースの起業家がより多くの喜び、時間、明確さを見つけられるように支援したいのです。」とGaines氏はCrunchbase Newsに語った。

Gaines氏は専門的な訓練を受けておらず、多くの場合アーリーステージの創業者である彼女のクライアントは、伝統的なセラピーサービスと一緒に彼女のサービスを利用していると言う。彼女を、創業者のためのパーソナルトレーナーと考えてもらえれば良い。

Gaines氏は、彼女や他のマインドフルネスの専門家のような人々が、より多くのVC企業のサービスの一部になると考えているかどうかについてはどうだろうか?

「VCにとっては、スタートアップやベンチャーというものは、素早いペースで「物事を終わらせる必要がある」環境であり、それは瞑想やマインドフルネスの世界とは真逆にあります。」とGaines氏は言う。 「これはVCごとに基盤となるものであり、それが利益になることに対して本当に情熱を持っている誰かを必要とする仕事です。」

サンフランシスコに拠点を置くBuilders VCは、マインドフルネスをこの即応型のメンタリティに適合させる方法をいくつか見つけた。このサポートには、社内のセラピスト、守秘義務、健全な信頼が含まれることを前提としている。

認可済みで訓練されたセラピストであるJohnny LaLonde氏は、8年前にベイエリアに移り、個人で開業をした。彼はすぐに、創業者や「VCの会社で働いていた人々」を含む彼の常連が、ストレスが多く、プレッシャーの高いポジションに役立つサービスが必要とされていることを知った。次に、以前に書いたBuilders VCの創業者でありジェネラルパートナーであるJim Kim氏は、LaLonde氏に連絡を取り、会社にとって「より一貫したリソース」になりたいかどうかを尋ねた。

LaLonde氏はインハウスで働くことに同意した。特に、Kim氏から話しかけられたファウンダーの匿名性を守ることについては交渉不可能だった。 これは、創業者が、会社に投資をした投資家によってチェックされているのではないかと恐れた場合のみだが。

「創業者は私と1年間、毎週会うことができ、Jim氏がそれについて何かを知ることもありません。」と、LaLonde氏は話してくれた。匿名性が如何に重要かということが分かるだろう。

「私は機密性と匿名性に基づき評価されているライセンスを持っているので、フロントエンドで創業者が私に対してもう少し信頼を抱くのに役立つでしょう。」と彼は言う。

LaLonde氏は、創業者を支援する訓練を受けた専門家が不足していることを指摘する。

「私の知る限り、私のような活動を他にしている人は、片手で数えられるぐらいしかいません。」と彼は言った。

出典:crunchbase news