ニュース&コラム | 2020-02-07

Hinge Healthがデジタル理学療法プラットフォームで9000万ドルを調達

シェア

Mary Ann Azevedo, February 4, 2020

慢性的な背中や関節の痛みがある場合は、改善するために毎週または2週間毎に、理学療法士と一緒に作業するのが大変か分かるだろう。

悲しいことではあるが、私たちが健康のために十分な時間を取ることは必ずしも容易なことではない。そのために、理学療法の予約を見送らなければならないことに、いつも罪悪感を感じていた。

サンフランシスコに拠点を置くあるスタートアップは、セラピストをデジタを通じて配信することで慢性疼痛患者を支援している。そして、その目標を達成するのに十分な、かなりの資金を集めることが出来た。

慢性筋骨格疾患に焦点を当てたデジタルを通じた理学療法の配信サービスを行うスタートアップHinge Healthは、Bessemer Venture Partnersがリードし、シリーズCで9,000万ドル(約100億円)の資金調達を完了した。

Lead Edge Capitalと同様に、既存の投資家であるInsight Partners、Atomico、11.2 Capital、Quadrille Capital、Heuristic Capitalらも同ラウンドに参加した。

今回のラウンドは、2014年の創業以来、Hinge Healthが前回調達した3630万ドル(約40億円)の2倍以上となる。また、2018年8月の同社のシリーズBで調達した2600万ドル(約30億円)の3倍以上だ。

Hinge Healthの事業について特筆すべき点がいくつかある。 第一に、ほぼ全ての保険プランでカバーされているため、プログラムに参加する人は自費で支払う必要がない。実際、当初は主に自家保険付きの雇用主市場に販売している。第二に、同社はSaaSプラットフォームで運営されているが、ハードウェアコンポーネントとサービスコンポーネントも備えている点だ。

詳しく説明しよう。

どのように行なわれているか

ユーザーには2つのウェアラブルセンサー(痛みの場所に応じてさまざまな場所に配置)が提供され、週3〜4回、1回20分間理学療法を行います。これが、ハードウェアコンポーネントである。

また、タブレットコンピューターとサービスコンポーネントであるパーソナライズされたコーチが提供され、主要なストレッチアクティビティをさせる。そして、理学療法セッションの間に、Hinge Healthは患者に対して指導も提供する。

「日常生活の浮き沈みが邪魔になる可能性があります。」と、Hinge Healthの共同創業者兼CEOのDaniel Perez氏は述べている。 「しかし、私たちのプログラムは継続性を高めることが分かっています。」

同社が「100%の定着率」をうたっていることを考慮すると、ユーザーには受け入れられているようだ。また、同社は「80%以上の市場シェア」を保持していると主張している。 同社の競合には、Reflexion HealthとSword Healthが挙げられる。

会社がどのようにして多くの市場シェアを獲得したかについて興味があった。Perez氏は次のように説明している。「私たちは最高のセキュリティ基準を備えた唯一のデジタルMSKプログラムです。最も厳しい基準を必要とする顧客(原子力発電所や政府機関など)に対してでも、当社はその基準を超えることが出来ます。そして、この5年間で、顧客を失ったことはありません。」

Hinge Healthは何か正しいことをしているに違いない。 Perez氏によると、過去6か月で顧客ベースが3倍になったという。 200件を超えるエンタープライズへの導入が行われ、特にWalgreens、Red Bull、Vail Resorts、Kraft Heinz、US Foodsと協力している。全体として、これまでに40,000人が参加しており、Perez氏によると、今年は10万人を超えることを目指しているとしている。 US Foodsだけでも、40,000人以上のメンバー全員がHinge Healthにアクセスすることが出来る。また、Perez氏によると、同社の年間経常収益は2019年に3倍になったとされている。

今後の計画

今後、同社は新たに調達した資金を「MSKケアを全体的に拡大することを継続し、雇用主と健康保険の市場での成長を加速させ、手術の必要性に対する予測と会員への支援を進めていく。」ことを計画している。当然、その一環として、Hinge Healthは人材採用も継続する予定だ。具体的には、今後12〜18か月で従業員数を現在の225人以上から400人以上に倍増させる予定だ。約1年前、同社の従業員数は約85〜90人だった。

「当社は製品ロードマップを拡大し続けているため、R&Dチームの規模を3倍にしたいと考えています。また、臨床チームの拡大に多額の投資を行っています。エンタープライズ企業での成長が好調だっただめ、今後もそれを維持していきたいと考えています。」と彼は話してくれた。
Perez氏は、評価額についてコメントすることを見送り、同社はまだ収益性が高いため、今年の雇用計画を完了させることは期待していないと述べた。 しかし、目標は2021年にキャッシュフローをプラスにすることだ(しかし、この目標は今年の四半期中に目標に到達する可能性がある)。

Bessemer Venture PartnersのSteve Kraus氏は、資金調達の一環としてHinge Healthの取締役会に参加している。 また書面では、彼は会社に関して強気な内容を表明している。

「米国の雇用主と健康保険については、成果だけでなく、有意義な関与と、そして最も重要なエンタープライズ企業での経験と成熟さも求めています。 それがHinge Healthに投資をした理由です。 顧客が製品に対して熱心に取り組んでいるのを見たことは、これまでも滅多にありません。」

出典:crunchbase news