ニュース&コラム | 2020-02-04

医療AIの農村部に行く、Baidu(百度)は方向性を間違えたのか?

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本日、Baiduスマート医療事業部の黄艶総経理がメディア取材で以下のように述べた。「AI+医療は2019年が農村部に根を生やす元年で、2020年に入ればさらなる加速が予想される」と。しかし、「加速」を論じる前に、そもそも農村部はAI+医療の応用シーンなのかについて、議論しなくてはならない。

これは、医療+AIに従事する多くの方々にとって、もはや確定事項のようだ。過去1年間のニュースを調べてみると、大半の企業は医療+AIのターゲット層を農村部に定め、農村部の乏しかった医療対応能力を向上させると言っていた。

しかし、中には、誠実的な企業家がこうも言っている。「農村部にニーズがあるというのは理由のほんの一部で、メインではない。一番の理由は、医療+AIが大きな病院では受け入れてもらえず、農村部に方向転換することを余儀なくされたのだ」

深堀りしなくとも、常識的に考えれば、大規模な病院こそが医療+AIの最も相応しい応用シーンなはずである。なぜならば、大規模な病院はデータ量が多く、製品の改善に繋がる;また、大規模な病院は医者のレベルが高く、新しい技術・製品もいち早く理解できる;また、大きな病院は支払い能力も強高く、新しい技術に対して対価を支払えるはずである

では、なぜ大きな病院は医療AIを購入しないのかというと、答えが至ってシンプル:まだまだ実用的レベルに達していないからである。では農村部になら、医療AIが実用的なのか?私は実用的ではないだけでなく、却ってトラブルを来す可能性もあるかと思っている。

まず、大半の医療AIが農村部に根差す理由は農村部の乏しい医療キャパを向上させ、特に医者のレベル向上だと言っているが、医療キャパは向上する必要性が当然あるが、問題となるのは具体的に何をアップさせるか?技能レベルよりも、そもそも医者の積極性を向上させることが重要なのではないだろうか?よく医療改革で言及されていた「農村部医者のインセンティブ制度見直し」だ

優れたインセンティブ制度があれば、農村部の医者が十分なモチベーションで公共衛生、慢性疾患管理、健康意識の普及などをこなすだけで十分なのである。残念ながら実際はモチベーションが足りないことから、農村部の医者はコミュニティの健康管理を怠った結果、慢性疾患管理、健康意識の普及などのタスクが都市部の大きな病院のエキスパートが担っている

医療技能の面で見ても、患者が農村部の医者に期待するものは何か?まさかガンの治療ではあるまい。普通の病気を治療してくれれば、それで十分なはずであろう。当然ながら、その前提としては、医者の資格を取得した者ならば、普通の病気に十分対処できる能力があることだ
さらに言うと、一歩引いて、農村部の医者が普通の病気さえも治療できないというなら、それも職業訓練、待遇充実、医学教育などによって改善すべき課題で、医療AIが役に立たないどころか、新たなトラブルを引き起こすことすらある

例えば、医療AIが農村部の医者の技能レベルを向上させることができるなら、前提としては医療AIの技能レベルが農村部の医者よりも高いことである。仮に本当にそうだとすると、医療AIが出した診断に、農村部の医者が判断できないことを意味する。農村部の医者が北京トップ病院の医者が出した診断を判断できないのと同じ理屈となる
もし農村部の医者が自分でさえ判断できない診断を患者に下したとすれば、どれだけ恐ろしいことなのだろう。誤診があるものなら、医療AI企業へのダメージが絶大になるだろう。また、仮に医者がAIによる診断を患者に出すとして、患者はそれを受け入れるだろうか?

まとめると、医療AIが農村部に根差すことをロジックで推理していくと、患者がそれを決して受け入れることがないと思う。
では本題に戻ると、医療AIが努力すべき応用シーンは大きな病院で、新しい技術はすぐに受け入れてもらえないこともある意味当たり前である。しかし、すぐに受け入れてもらえないからといって、本業を諦めるのは論外ではなかろうか?Baiduくらいの大手インターネット企業で、All in AI戦略を掲げているならば、なおさらだ。

この記事はJiankang Zhihuiに最初に発表されたもので、作者がJiankang Zhihuiである。IYIOUヘルスケアが編集し、業界への参考とする

出典:QMP news