ニュース&コラム | 2020-01-20

ブラジルのPositive Venturesが新たに資金を調達、パロアルトへの進出を計画

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Mary Ann Azevedo, January 16, 2020

2016年以来、サンパウロに拠点を置きステルスモードで活動するVC、Positive Venturesは、目標としていた1,200万ドルのうち480万ドルを調達した。

この企業のミッションは、「収益のすべてを環境問題または社会問題の解決にインパクトを与えられるスタートアップに投資をすること」だとしている。

共同創業者で共同CEOのFabio Kestenbaum氏と話をした際、長年にわたり汚職や腐敗を抱えてきたブラジルのような国における、同社のような投資戦略の重要性を強調していた。 (Kestenbaum氏は、Andrea Oliveira氏およびBruna Constantino氏と共同で会社を設立している。)

「ブラジルでは、今がインパクト投資に追い風が吹いている絶好の機会です。」と彼は言う。 「たとえば、アマゾン(熱帯雨林)は危険にさらされており、その問題に緊急に対処する必要性があります。またこの国の新世代は、特に、お金には大きな変革を起こす力があり、何を消費し何に投資するかは政治的な決定であるとも認識しています。」

Positive Venturesは、国連グローバルコンパクトイニシアチブの一環として、活動に参加することに誇りを持っている。また、Tier Bインパクトスコアも上位にあり、B Corporationとして認定されているため、B Corp.が中核戦略の一部を成していることと同時に非常に優れた戦略であることを意味している。

Positive Venturesは、成長戦略の一環として、Murilo Johas Menezes氏を投資チームのリーダーとして据え、カリフォルニア州パロアルトに新しいオフィスを設立した。 Menezes氏、はブラジルのMaraéb Investimentos(数十億のインパクト志向のファミリーオフィス)のチーフインパクトオフィサーだった。

投資実績

現在までに、Positive Venturesは、Labi ExamesとLetrusという2つの会社に、新たに創設したファンドから投資をしている。 (以前は、OccamzRazorとNew Hope Ecotechの2つのスタートアップを支援していた。)

Marcelo Noll Barboza氏は、適切な医療サービスを利用することが出来ない推定1億6,000万人もいるブラジル人を対象に、手頃な価格とテクノロジーを活用した健康診断を提供するという使命でLabi Examesを共同設立した。 Barboza氏はハーバードビジネススクールの卒業生であり、ラテンアメリカで最大の医療グループであるDASAの元CEOを務めた。 Labi Examesは設立後1年も経たないうちに、12か所クリニックを立ち上げ、100,000件を超える健康診断を提供した。 Positive Venturesは、同社に、ブラジルを拠点として評判の高いVCであるe.Bricksと共同投資をした。

言語学教授のLuis Junqueira氏と、ブラジルのVCであるMonasheesの元パートナーであるThiago Rached氏は、Letrusを共同設立し、ラテンアメリカで大きな問題となっている非識字率の低下に取り組むために人工知能を活用し、この問題を解決することをミッションとしている。同社が開発したAIプラットフォームは、ゲーミフィケーションを使用して学生に興味を持たせ、学生が完全に読み書きが出来るように訓練する。また、マサチューセッツ工科大学(MIT)のAbhijit Banerjee教授と先日ノーベル経済学賞を受賞したEsther Duflo教授によって共同設立されたJ-Palによるサポートも受けている。

「社会問題や環境課題に取り組むために民間資金を活用したい場合、資金提供者に応報する必要があります。」とKestenbaum氏は言う。 「このように、私たちは金銭的な利益をきちんと上げられる良いビジネスに投資しなければならないことを認識しています。」

インパクト投資は、私が心から関心を持っているトピックであり、以前にも記事を執筆した。また、今週初めに私たちの同僚であるNatasha Mascarenhasが、Obvious Venturesの新しいファンドについて執筆しているのでぜひ、そちらも読んでほしい。

出典:crunchbase news